元LUNA SEAのSUGIZOが主演と音楽監督を務めたスピリチュアル・ファンタジー映画。幼いころ、両親を目の前で殺害された幼い兄妹。やがて時が経ち、兄の志 音(SUGIZO)はヴァイオリニストになるが、妹は事故で死んでしまう。そして数年後、彼の前に妹そっくりの美少女ミサ(柴咲コウ)が現れる.。 デジタルや字幕を効果的に用いた幻惑的イメージ映像と音楽の融合と羅列により、愛と音楽の美しい奇跡を描くことで従来の日本映画のドラマ感覚から大きく離脱させようとした二階健監督の手腕には注目すべきものがあるが、主演ふたりの好演の方が大きな魅力。やはりどんな映像も人間重視であってほしいと思うのである。多分にMVD的テイストではあるが、そのラインをギリギリ逸脱していないところに好感はもてる。(的田也寸志)