1954年度のカンヌ国際映画祭のグランプリ受賞作品である。他にも米国アカデミー賞において名誉賞と衣装デザイン賞(和田三造)を、ニューヨーク評論家協会賞において外国映画賞を受賞している。 菊池寛の「袈裟の良人」を衣笠貞之助が監督、永田雅一が制作した作品である。平安時代の末期、反乱の最中に出会った人妻に惚れてしまった男が、女を犯し、女の夫を殺害する手引きをさせるが、女は夫を裏切る事が出来なかった為、不幸な結末が待っていた。珍しく長谷川一夫が悪役を演じ、妖艶な女を演じればぴか一の京マチ子がこれも貞淑な妻役を演じ、悪役のイメージが強い山形勲が善人の夫を演じている。